9月上旬の稚内は、最高気温が18~20度、今年の北海道は、例年に無い異常高温の日が続いているとのことである。
しかし、鹿児島出発時の30度以上を思うと、羨ましい快適気温で、日本最北の町「稚内」を印象づけた。
駅の近くに、礼文島や利尻島を往復するフェリーの発着場があり、ロシアのサハリンへ行く案内表示も目に入る。近くて遠いロシアへの海の玄関口で、以前より民間交流が緩和されているようである。駅構内や周辺は、日本最北端の町を印象づける標語が多く、北の海の香りが漂っている。
プラットホームに、北海道の都市間を高速で結ぶ特急スーパー「宗谷」が到着した。
私は待機していた特急「サロべツ号」に乗車し日本最北の駅からの車窓を楽しんだ。
夏の余韻を残す北海道の緑の中を、列車は音をたてて走る。厳しい冬景色を連想してみた。
途中、利尻島が美しく見える景観を、車内放送が紹介した。広大な牧場や天塩川流域の植物群、名寄駅や塩狩駅の存在が今も印象に残り、夢のようである。
稚内発4時間後、旭川駅で下車したが、旭川市街は、日本のどこにでも見られる大都会で、北海道を感じさせなかった。
最近の旅行案内で、日本最北端の稚内駅から、日本最南端の西大川駅と枕崎駅までのオール鉄道旅行企画(5泊6日)を見た。
代金は15.5万円~17.5万円とある。