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ハウステンボス駅(JR大村線)

ハウステンボス駅(JR大村線)

 早岐から南下すると大村線は、むかし長崎線だった時代がある。肥薩線が鹿児島本線だった鉄道改革史と共通している。

 早岐駅より5キロ内の地点に、リゾート列車発着のため新設(平成3年)された。博多よりハウステンボス号を通すため、この駅まで電化されている。

 川のような早岐瀬戸の向こう岸に、観光テーマパークの北欧異国情緒豊かな空間が広がる。駅舎に通ずる大橋の対岸に巨大な城のような建物「ハウス テンボスジェイアール全日空ホテル」がある。この建物は、オランダ、アムステルダム中央駅をイメージしたもので、ハウステンボス入口周辺のシンボルである。

 ハウステンボス観光は、団体ツアーのバス利用者やマイカーも多いので、大駐車場より入場すると、鉄道風景は見失ってしまう位置に駅がある。しかし、鉄道ファンにとっては、モダンでコンパクトな駅舎の構造や、カラフルな列車の往来など、リゾート観光施設の玄関口にふさわしい駅の風景を印象づける。

2008(平成20)年4月7日第407号